宇多田ヒカル - goo 音楽: "
「(歌詞は)最初の2行がまずできてて、何か最初からわかりやすい設定の歌にしたかったのね。だから、「これはどういうことだろう?」と思ってて…。で、 何で出てきたかはわからないけれど、実際普段「ありがとう」とかよく言い合うけど、好きな人に言われたりすると何か複雑だったりとかするじゃない?「そん なこと言われるためにやったんじゃないのに」とか。そういったことが、いろんな状況で切ないんだよ。 で、私が一番思ってたのは、今まで「ありがとう」とか言って別れたりすると、何か「あら~、切ない」っていうか、悲しいっていうか、複雑…みたいなところ が一番印象的なのかな?って思ってたんだけど、この仮歌を入れた後に現場でスタッフのみんなと話してたときに、「え? 付きあう前とかじゃだめなの?」と か言われて、「ああ、それも、そうそうそう」と。「何かくっつきそうだけど微妙に何か…、付きあう直前みたいな、はっきりしないみたいなときも、そういう のあるよね」ってことで、「じゃあ、そういう何か、くっつく前とかの微妙な、何かが始まる前とかの、ちょっとじれったいような感じの設定にしようか な?」って思って、そこから広げていって、で、「淡くほろ苦い」っていうのも、どうにか使いたくて、うん。」
歌詞から出てきた“淡くほろ苦い”が「Flavor Of Life」のテーマだと語る彼女。デビュー曲がミリオンセラー、1stアルバムは売り上げ歴代一位・・・と日本の音楽史を次々と塗り替え、アーティストと しても一人の人間としても誰もが真似できない人生を歩いてきた。その一方、病気の告白などで苦悩もあったに違いない宇多田ヒカルだからこそ、彼女が語る “淡くほろ苦い”に象徴される人生観は興味深い。
「(最初は)何も考えてなかったんだけど。まあ、表面的にはわかりやすいラブソングにしたかったんだ。で、結局『Flavor Of Life』っていう歌詞が出てきたときに、「あ、そうかそうか、その人生全体が淡くほろ苦いもんだ」みたいな、「それもそんな悪くないんじゃない」ってい う、いわゆる「思いどおりに行かないときだって….」ってところ。要するにそれがメインのメッセージなわけよね。 恋とかそういうのも、何かやっぱり何だかんだ振り返ってみても、その最中でも何となく「淡くほろ苦い」っていうのはキーワードで、まあ、「人生全部そう じゃない?」って思ったから、『Flavor Of Life』になったの。 「Flavor」って要するに極端に好みの問題だったりするじゃない?で、その人生の味みたいなものを、好めるか好めないかでずいぶんその人の幸せ度と か、人生歩んでく姿勢っていうか気持ちが違うと思うのね。だから、まあ、ホント、(すべてが)思いどおりに行く甘~い人生とかはないわけだから、その酸い も甘いも、ちょっと苦いものも含めて、それらを全部「あ、悪くないじゃん?」とか、「結構いけるじゃん?」とかみたいな感じで思えたら、それこそ生きてい くのがそんなつらくないっていうか・・・。それがホント私の、まぁ人生観。」 "
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